帯状疱疹(ヘルペス)・帯状疱疹後神経痛の治療
帯状疱疹(ヘルペス)
帯状疱疹は小児期に感染した水痘ウイルス(ヘルペス・ゾスタ)による感染が再活性化することで引き起こされる病気です。水痘ウイルスは初回の感染時は水痘(水ぼうそう)として皮膚に発疹がでることで有名ですが、感染が落ち着くと神経節という背骨や脳の知覚の神経の根本に潜伏するといわれております。普段は免疫機能で抑え込まれていますが、その働きが低下してしまった際に、ウイルスが再活性化し、神経を食い破って皮膚表面にでてきたものが帯状疱疹と言われています。
帯状疱疹の症状: 帯状疱疹の主な症状には以下があります。
- 水疱の発生: 皮膚に帯状に水疱が広がります。通常、体の一側に発生し、特定の帯状の範囲を形成します。
- かゆみや痛み: 水疱の周辺でかゆみや痛みが生じ、時には強烈な痛みを感じることがあります。
- 発熱や全身不調: 症状の進行により軽度の発熱や全身のだるさが起こることがあります。
帯状疱疹の原因: 帯状疱疹の主な原因は免疫機能が落ちたことによる水痘ウイルスの再活性化です。高齢や過労、悪性腫瘍の合併を含めた免疫機能の低下、手術や放射線治療など免疫機能の低下などが再活性化を促す要因となります。
帯状疱疹の治療法:
- 抗ウイルス薬の使用: できるだけ早期(皮疹出現後5日以内)に抗ウイルス薬を使用することで、症状の軽減や期間の短縮が期待できます。
- 鎮痛薬の利用: 痛みや不快感に対して鎮痛薬が処方されることがあります。
帯状疱疹後神経痛
帯状疱疹後神経痛は、帯状疱疹が治癒した後に残る痛みやしびれの症状です。神経に残った炎症が原因で、症状は帯状疱疹の水疱が発生した部分に限定されることが一般的です。
帯状疱疹後神経痛の症状:
- 持続的な痛み: 帯状疱疹の水疱が消えた後も、しばしば継続的な痛みやしびれが残ります。
- 過敏症状: 通常の触れる刺激に対して過敏に反応することがあります。
帯状疱疹後神経痛の原因: 帯状疱疹後神経痛の原因は、帯状疱疹の治癒後に神経に残った炎症やダメージにより、神経が異常な感覚を送ることから生じます。
帯状疱疹後神経痛の治療法:
- 鎮痛薬や抗うつ薬の利用: 痛みやしびれに対して、鎮痛薬や抗うつ薬が処方されることがあります。
- 神経ブロック: 重度な症状に対しては、神経に対するブロックを行うことがあります。
帯状疱疹(ヘルペス)と帯状疱疹後神経痛は、早期の診断と適切な治療が重要です。医師の指導に従い、痛み管理や予防策を実施することで、患者の生活の質を向上させることが期待されます。